わたしは小学生のころから吃音症です。今でもどもります。ストレスが原因、とか言われていますが、仕事がないときでもどもりますし、妻との何気ない会話でもどもります。結局のところどうなんでしょうね。まあ、吃音症なんてあんまり気にする必要もありません。吃音症でも、わたしみたいに大学の教員にだってなれます。
わたしの吃音症は、たとえば『おはようございます』っていうときに、『お、お、お、お、おはようございます』ってなったり、『おーーーーおはようございます』ってなります。なので挨拶はとても苦手です。イケダハヤトさんの記事「たかが挨拶ぐらい、できなくてもいいんじゃない?」を読んで、このように考えている方もいらっしゃることを知り救われました。
わたしは大学の教員です。いろいろな会議や講演会で話をすることもあります。話をするときは、どもらないように話の内容を作りこんでから話しますので、まだ大丈夫です。でも、誰かの質問に対して回答するときに言葉が出ないときがあります。また、わたしが他の講演者に質問をするときにも苦労します。
また英語でも、『Excuse me』が言えないんです。『え、え、え、え、』とか『えーーーー』とかなって、もうどうでもよくなるわけです。
吃音症の症状や吃音症の方の内面については、以下の押見修造さんの漫画でとてもリアルに描かれています。吃音症の方の気持ちを理解したい方にはぜひオススメします。
わたしも小学生のころから吃音症で、最初の単語が口から出てきませんでした。そこで、うまくひねり出すようにいろいろと工夫してきました。その中でうまくいったもの以下に書きます。他の吃音症の方々にも参考になると嬉しいです。
1. 言葉の最初に言いやすい文字を足してリズムをつける
わたしの場合は、『あ』とか『ん』とかは言いやすいんです。なので、たとえば『おはようございます』の最初に『あ』をつけて、『あっ、おはようございます』とします。このように『あっ、』といってリズムをつけることで、その後を一気に言ってしまうんです。
他にも言いやすい文字はありますが、『あ』とか『ん』でしたら最初に言ってもそこまで不自然ではありませんので使っています。それでも、『あっ、』の部分はなるべく小さめに言います。
たぶん、人によって言いやすい文字は違うと思います。自分の言いやすい文字を見つけて、それを最初につけてリズムをとってみるとよいでしょう。
2. 最初の文字をとってしまう
言いにくい文字を思い切ってとってしまいます。『おはようございます』なら『はようございます』、『おつかれさまです』なら『つかれさまです』とします。いくつかの文字を言わなくてもだいたい意味はわかります。以前、アンタッチャブルのザキヤマさんが『ありがとうございます』のことを『あざーっす』とか言ってましたが、これでも意味は通じるんです。『はようございます』でも『つかれさまです』でも通じます。安心してください。
『Excuse me』も、最近は『E (エ)』をとって『xcuse me (クスキューズミー)』って言ってます。安心してください、これで通じなかったことはありません。
3. リズムをつけて2回言う
ただ、やっぱり最初を省略すると意味が通じにくいこともあります。そのときは、リズムをつけて2回言います。たとえば、『飛び降りる』を言いたいときに、『びおりるっ飛び降りる』と言います。最初の『と』を省略して『びおりる』って言ったあとに、そのリズムで一気に、『びおりるっ飛び降りる』ってもう一度『飛び降りる』を言うわけです。これも、意外にそんなに違和感はありません。
4. 単語を変える
これは専門用語などのいろいろな単語が出ないときに使います。たとえば『飛び降りる』が出ないときに、『自分から落ちる』とかに言い換えるわけです。これは結構頭を使います。ボケ防止とかにも良さそうですね。
まとめ
以上の、
- 言葉の最初に言いやすい文字を足してリズムをつける
- 最初の文字をとる
- リズムをつけて2回言う
- 単語を変える
が、私が小さいころからどもるときに工夫していることです。
これで吃音症が治るわけではありません。でも、少しでも吃音症の方々の参考になれば嬉しいです。
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