2016-06-06_09h45_10

人工知能を使うときにはそのモデルの適用領域を設定しなければならないこと、そしてそれを行うことで人工知能はまったく怖くないことは以前に述べました。
現役データサイエンティストへの『人工知能って怖いの?』に対する回答

それでは、そういった人工知能がいろいろなところで使われるようになったら、人はどうすればよいのでしょうか?

まず人がいらなくなることはありません。なぜなら、人工知能はモデルの適用領域の中のみでしか力を発揮できないためです。人工知能のモデルの適用領域外のことは、人が行わなければなりません。人しかできないことがあるわけです。

ただ、逆にいうと、モデルの適用範囲内のことについては、人は人工知能に勝てません。コンピュータの計算速度や網羅性は、人のそれを大きく上回ります。たとえば、10000までの素数をすべて挙げてください、といわれたときにコンピュータでしたら数秒もかからず、もれなく素数を挙げてくれます。しかし人はとてもじゃないけど無理です。太刀打ちできません。

人工知能のモデルの適用領域内のことについてはすべて人工知能にまかせて、人はモデルの適量領域外のことに集中する、ということです。つまり、人間は新しい分野・領域のことだけに集中できる、といういい方もできますし、新しくない(既存の)分野・領域のことは人間にとってやる価値がなくなる、ともいえます。

人工知能はデータにもとづいて作られます。データを取得した、ということはすでに誰かが行った後ということです。データが得られたら、それにもとづいて人工知能を作り、もちろんモデルの適用領域も設定します。このような分野・領域は、人工知能に任せてしまいましょう。この方が人よりコストも低いですし、人より性能も高いです。

これからいろいろなものを見たり聞いたりするときに、『これは人工知能が行ったほうが効率的ではないか?』ということを考えましょう。さらに、『OK、じゃあ人工知能が行ってくれたとき、新しい分野・領域は何になるんだろう?人は何をすべきなんだろう?』と考えぬくことがこれから重要になります。繰り返しになりますが、人工知能のモデルの適用領域内のことについて人がやらなくてよくなってしまうのです。

人工知能との未来、それは常に新しい分野・領域に挑戦する人間のみが活躍する、ということがこれまで以上にはっきりする社会、といえるでしょう。