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大学教員は楽しいです。

今日はそんな大学教員の5つのメリットをまとめました。わたしの考える仮想的な民間企業のサラリーマンと比べたときのよかったことです。

メリットもあればデメリット・悪いこともあるはずですが、今のところわたしにはデメリットに感じることはありません。ただ最後に、『他の人だったらこんなことをデメリットに感じるかもなあ』といったことをまとめました。

毎年 新しい人と出会える

春には新入生が入学しますし、新四年生は研究室に来るようになります。修士や博士からも新しい学生が研究室にきます。

特に、一日の大半を過ごすことになる研究室では、新人が来ると研究室内の話題も増えて楽しいです。

  • カクテル作りが趣味で研究室の飲み会で振る舞ってくれたり、
  • 旅行が趣味で国内のオススメ旅行スポットを教えてくれたり、
  • 百人一首に本気で取り組んでいて全国大会の話をしてくれたり、
  • スポーツが好きで研究室対抗のスポーツ大会に積極的に参加したり、

などなど、毎年毎年話題に溢れています。もちろん変わった人もいますが、それも含めていろいろと勉強になります。最新のアプリや流行りなども教えてもらったりします。『大学の先生は若々しくみえる』という人もいます。毎年若い学生たちと接しているからかもしれません。

そんな学生たちが一年を通して成長していく姿を見るのも楽しみの一つです。

上司が少ない、もしくはいない

大学の研究室はベンチャー企業みたいです。

というのも、基本的に大学では研究室単位で研究などいろいろなことを行います。研究室の教授は、研究を進めるときに学科長や学部長や大学長にいちいち確認をとらなくてよいのです。

なので、トップに教授がいて、その次に准教授 (講師)、そして助教です。たまにどれかいなくて2人だったり、助教が2人いて4人だったりしますが、基本的に研究室に教授・准教授(講師)・助教が1人ずつで3人です。そうです。研究室内に大学教員はこれだけです。

もちろん、研究室には研究員がいたり学生がいたりします。ただ、いったん助教になれば、上司は教授・准教授の2人、もしくはそのどちらかの1人だったり、どちらもいない場合もあります。

さらに、上にだれもいなければその人が研究室を運営します。教授が運営していることが多いですが、准教授でも助教でも運営していることもあります。

ね、ベンチャー企業みたいでしょ?

自由度が高い

基本的には裁量労働制ですのである程度自由に働く時間を決められます。もちろん上司のいるときはその人と相談ですが、上司がいないときは自由度高く働き方を決められます。講義や実験など大学でやらなければならないことは仕方ありませんが、ノートパソコンとかでできることは、別に大学でやらなくても、家やカフェでやってもよいわけです。もちろんランチの時間も自由です。

いろいろな企業の人の話を聞ける

企業の人で、『一緒に研究開発しませんか?』といって、大学の研究室と共同で研究することがあります。実際に大学での研究成果・技術が企業を通して社会の役に立つのは嬉しいです。

さらに、その共同研究の中で企業の方からいろいろな話を聞くことができます。『きっと同業他社には言えない話だろうなあ』といったことまで聞けます。企業での内部事情などわかって面白いです。

論文を無料で読める

最新の研究の動向を調べるため、そして幅広い研究分野の情報を得るため、学術雑誌に投稿されている論文を読みます。大学によって購読している学術雑誌は異なりますが、有名な学術雑誌とはだいたい契約していますので、教員はその論文を無料で読めるわけです。簡単に最新の研究事情を調べることができます。

他の人だったらデメリットと感じること

以上が5つのメリットになります。『メリットばっかり挙げやがってデメリットもあるだろ!』とかお思いかもしれませんが、正直、デメリットに感じることは今のところありません

そこで、普通ならデメリットになりそうなことをまとめておきます。

研究費を自分で獲得しなければならない

研究のための資金や研究成果を広めるための資金は大学教員が自分で集めなければなりません。国や民間の団体などに申請したり、企業と共同研究したりして資金を調達します。資金がないと、

  • 実験に使う薬品を買えなかったり、
  • 解析に使うパソコンを買えなかったり、
  • 論文を学術雑誌に掲載できなかったり、
  • 学会に参加できなかったり、

といった具合に、研究を進められなかったり成果を広められなかったりします。本当に必要な資金がないときは、自費で上のことを行う大学教員もいます。

『研究成果はHPに掲載すればいいじゃないか!』という人もいます。ただ現在の大学のシステムでは、論文に掲載されることで研究成果として認められ、その研究成果が次の研究資金を獲得できるかどうかに関係するため、それは難しいでしょう。

ただ、企業でも新しい事業を始めるために、上司を説得して資金を獲得しなければならないはずです。資金獲得で苦労することは、民間企業の方も大学教員と状況は同じでしょう。

任期があることもある

3年や5年など、任期付きのときもあります。たとえば任期5年でしたら、長くても5年間しか同じところでは働けません。他の大学など、次の職場を探さなければなりません。

この任期付きに対する大学教員の主な批判は、

  • 長期的な腰を据えた研究ができない
  • 不安定な立場で安心して研究できない

などです。これらの批判に、わたしも部分的ですが賛同します。ただ一方でわたしは、大学教員の流動化のためには任期付きはよい制度と思います。そして、別の大学などに応募するときに、その大学教員はちゃんと研究と教育を行っているか評価されるわけです (任期なしで評価されていないとちゃんとしていない大学教員もいるってこと!?)。

企業で働いていても、5年後に勤めている企業がつぶれない保証なんてありませんので、状況は民間企業の方と同じかもしれませんね。

むだな会議が多い、メールが多い、上司が合わないときはどうしようもない

この辺りは民間企業も同じですね。

春休み・夏休み・冬休みはない

よく誤解している方がいます。学生には春休み・夏休み・冬休みがありますが、大学教員にはありません。つまり休日の体系は民間企業と同じです。

毎年学生が卒業する

1年以上にわたって、研究を通して密な時間を過ごした研究室の学生たちが巣立つのは、もちろん嬉しい半面さみしくもあります。ただ、一生会えなくなるわけではありません。たまに研究室に遊びに来てくれたり、就職した企業での研究が似通っていると学会などで会ったりします。それもまた嬉しいです。


以上です。最後までお読みいただきありがとうございます。少しでも大学教員の実態をわかっていただけたら嬉しいです。